(9/22更新:稽古スケジュールを一部変更しました)
演出:平井寛人(尾鳥ひあり主宰/FUKAIPRODUCE羽衣 所属/演出家・脚本家・作曲家)
1996年生まれ、26歳。千葉県柏市出身。普段は、事態が膿んで膿ませてぐっじゅぐじゅになったところから思うままにやってみる、というテーマで表現活動をしている。
募集概要
(9/18更新:2次募集を開始しました!)
タイトル:『ラブ・フレンド・ランド (仮)』 上演時間:35分~40分程度を予定
〜ライナー・ヴェルナー ファスビンダー作『ゴミ、都市そして死』から着想を得て、「劇中でつくる都市」が崩壊する仮想を上演〜
演劇ネットワーク ぱちぱち(主催・公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団)では、「八王子ユースシアター2022:つくる、タマリバ。」において演劇作品を上演する予定です。18歳(高校生不可)〜25歳以下の出演者を6名程度募集します。
上演場所:いちょうホール(八王子市芸術文化会館)小ホール
稽古場所:立川市内施設・いちょうホールなど
公演内容
ライナー・ヴェルナー ファスビンダー作『ゴミ、都市そして死』から着想を得て、荒れた街でなんとか生きる若者たち、の顛末を上演します。
出演者の皆様に匿名での文面や、稽古場でのワークの中で、幾つかアンケートさせてもらい、その回答をもとに劇作しようと考えています。
アンケートは、出演者が、現代社会でどんな「私たち」であるのか、その姿を捉えるためにのみ用いようと思います。
私たちの街、が私たちの意思から離れて荒れていく事態に直面した場合、私たちはどういった姿でいられるのか(獣や植物のようになってしまったりもするのか)。アンケートから吸い上げてととのえた等身大での言葉や身体によって、そのうちの一つの「私たち」のケースを率直に、頭だけではなくハートで見て取れるように核として構築させられればと思います。
そして「共感」と「鮮烈な夢想」により、演劇を見たことのない人にも響く舞台を作ることができればなと考えています。
演出メッセージ
昔からなにか調査・インタビューをもとに作品をつくるのが好きで、今までもクラシック曲や仏教の本、それから能なんかの演目から、現代に通ずる部分を抽出して再解釈して上演する、という過程が創作に乗り出すモチベーションとなっていることがほとんどでした。
人目に出さない演目を一人でつくったりすることもありますが、そういうものはまた違います。公演のための創作、となったときに、私にとっての魅力は、人に受け入れてもらう形作りにあります。どんなに貴いことを言っていたとしても、伝達方法がととのっていなければ、おこないは不十分であると私は感じます。山本常朝の『葉隠』という、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という一説ばかり先走る有名でありがたい書物があるのですが、わりとその本が好きで、そこには「人に伝わらないとしかたがないから、言い方を選ぼうね」という旨が記されています。
現代社会の一員としている時、葉隠の旨は10年ほど私のそばにてささやいてきます。現代社会の一員としてアーティストであろうとする時、私は物事を見て「これを伝えるにはどうととのえれば良いのだろうか」と考えるようになっていました。
それが、演出の仕事である、というのは、言わずもがなだと思います。今回は、この非常のパンデミックのさなか、都市とそれを構成する私たち自身の生活について、視覚的にも時の速度の面でもととのえてみたいと考えています。
むずかしいことでも考えてみれば分かったりするんですけど、その考える、ってのが、ちょっと面倒臭くなったりするんですよね。正味なところ。演出家にあるまじきこと、と言うかもしれませんが、現代人が味わう「介助」具合をみればそれも当たり前ってもので、寧ろそれを自覚しながら対抗しよう、ってのがわりと私の信条に近いのです。こと日常でも、考えるに終わらない、その上で夢のような、い方をお互いができる瞬間こそ貴重だなと思っています。
私と観客のみなさんが、夢想のうちに出会うには、光や音、特に道具——ガジェットをふんだんに使って、鮮烈なイメージとともに連れそう瞬間が大事になってくると思います。楽しく深く考えられるような瞬間を提供したいと思います。そして、出演者のみなさんとの苦心の末に、ときに舞台上の圧倒的な事実を前にして言語が限界を迎えてしまうような(或いは超越的な)夢想の先に、私たちの共にする大いなる関心を提示したいと思います。
インタビューをもとに、作品をつくることはよくやってきました。SNS上で暗澹たる思いを吐露する人にコンタクトをとって電話で話を聞いてみたり、町で仲良くなったお姉さんに男へ求める都合の良さを聞いてみたり、現代人としての興味の鏡として、他人や物事との対話を試みてこれまでやってきました。
今回もその一環で、私の創作経験を惜しみなく提供する現場にしたいと考えています。
本番になれば私は、その上演は出演者やスタッフの芸術である(演出家はそのサポートメンバーである)と考えている一派です。演出家としての私の作品は、稽古場です。
みなさんが本番に恥をかかないようにします。演出家の芸術たる私の稽古場で、一緒に信じて邁進してくれる出演者さんを、そうした気持ちの上で募集いたします。吟味の上で、信頼関係を前提に、創作がおこなえたらいい、と考えています。
なにはともあれ一旦であえればいいなと思います。きっと応募してくださった方の魅力をこちらから気づけるようにします。
一緒に文化活動しましょう。あの、就職とかにも有利になると言われている類の、あの。お気楽にお願いいたします!
対象
・18歳(高校生不可)〜25歳以下 ※対象外の方もご相談ください
・責任を持って稽古と本番に参加できる方(全日対面稽古予定ですが、感染症の状況により中止やオンラインに変更になる場合もございます)
・演劇と長く関わっていくという希望を持っている人
・出演者の方の声を録音して音響効果として使用すること(サンプリングetc)に同意できる方
※2次募集にあたり、10月22日・23日の稽古には参加必須とします。また、その後の稽古に多く参加できる方を優先いたします。
定員
6名程度。
→ 1次募集を経て、2次募集では【3名程度】募集します。オーディションワークショップにて選考いたします。
オーディション
日時:9月11日(日) 18:30~
→ 終了しました
【2次募集】日時:10月9日(日)18:30
会場:立川市内施設 ※応募者にのみ、連絡いたします。
稽古スケジュール
稽古は、立川・八王子の施設にて行います。
・稽古日数22~27回(予定)
・本番ステージ数1回
9月17日(土) 18時〜21時 リサーチワークショップ
9月24日 (土) 18時〜21時
9月25日 (日) 18時〜21時
10月1日(土) 18時〜21時
10月2日(日) 13時~21時 中間発表
10月9日(日)18時30分~21時頃 ※2次募集オーディション
10月22日(土) 18時〜21時※参加必須。参加できない場合、2次募集の対象になりません。
10月23日(日) 18時〜21時 ※参加必須。参加できない場合、2次募集の対象になりません。
10月29日(土) 18時〜21時
10月30日(日) 18時〜21時
11月5日(土) 18時~21時
11月6日(日) 18時~21時
11月12日(土) 18時〜21時 11月13日(日) 18時〜21時 (9/22更新。お休みに変更します)11月19日(土) 18時〜21時 (9/22更新。お休みに変更します)
11月20日(日) 18時〜21時
11月23日(水・祝)時間未定 演劇ネットワークぱちぱちイベントに参加
11月26日(土) 16時~21時
11月27日(日) 18時〜21時
12月3日(土) 16時~21時
12月4日(日) 18時〜21時
12月10日(土) 最大13時~21時
12月11日(日)最大13時~21時
12月13日(火)~18日(日)
本番会場での稽古および本番:いちょうホール(八王子市芸術文化会館)小ホール
※「八王子ユースシアター」出演団体の決定後、協議の上でスケジュールが決定します。
出演経費補助(出演料)
出演にかかる経費補助として、25000円を一律支給します。
※領収書に記載する名目は「出演料」となるため、源泉徴収税を引いた金額をお支払いします。
公演終了後に現金、または振込でお支払いいたします。
申込方法
下記注意事項を、必ずご確認ください。
ご同意いただける場合、応募フォームにてお申込みください。
注意事項
・広報のため写真撮影、記録映像撮影をします。
・活動に際して、手指のアルコール消毒、検温、不織布マスクの着用など、感染対策のご協力をお願いいたします。
応募締切
9月9日(金)23:59 終了しました
【2次募集】10月8日(金)23:59
八王子ユースシアター
ディレクター:小堀陽平
主催:公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団
八王子ユースシアターは「八王子学生演劇祭」を2021年にリニューアルした演劇プログラムです。八王子に在住または通学する学生にマネジメント参加してもらう「学生マネージャー」枠と、舞台作品を制作・発表する「出演団体」枠のふたつの方法で参加することができます。
八王子は市内に大学が林立する学園都市です。八王子は、人生でもっとも主体的かつアクティブに学び、悩み、遊び、自分が社会と関わり始めることを実感するであろう時期をたくさんの若者が過ごす場所といえます。
八王子ユースシアターはコンペティションやコンクールではありません。演劇をつくることに数ヶ月間伴走し、その発表の機会を提供するプログラムです。演劇は感性やクリエイティビティが求められる芸術活動であると同時に、とても高度な社会的活動でもあります。自分たちが合意形成を重ねながら生み出した作品の「価値」を観客という他者に認めてもらおうとする活動です。それを経験し、大きくステップアップしてもらうことがこのプログラムのねらいです。
年度ごとにコンセプトやレギュレーションは多少変化するかもしれませんが、基本的に演劇経験のない方の参加も歓迎します。ディレクターや財団・劇場のスタッフがあなたのチャレンジをサポートします。
公演クレジット
主催:公益財団法人八王子市学園都市ふれあい財団
企画・運営:演劇ネットワークぱちぱち
八王子ユースシアター2022 参加作品