【応募を締切ました】ワークショップ-B「戯曲『ヨブ呼んでるよ』におけるセックスワーカーの表象を考える」

応募を締め切りました。

ワークショップ-B「戯曲『ヨブ呼んでるよ』におけるセックスワーカーの表象を考える」

 「ヨブ記」は、神への信仰篤く恵まれた環境で何不自由なく暮らしていた義人ヨブが、ある日突然まったく謂れのない受難に遭って、神に問いかける物語です。『ヨブ呼んでるよ』ではこの主人公ヨブを、現代の日本に生きるセックスワーカーの女性・希帆(きほ)として描いています。彼女はアルコールに溺れ、二人の子供の育児を親族に押し付け、周囲からの働きかけを拒絶して部屋に引きこもっています。

 リクリエイションに取り組むに当たって、本作におけるセックスワーカーの表象のあり方を再検討したいと思いました。本作中に、作品全体の意図に反する形で、セックスワークに対するスティグマタイズを強化してしまうような表現はないか、講師の方をお招きして考えたいと思います。

— ファシリテーター 西尾佳織

ワークショップで話したいこと

社会にあふれる物語や情報の中の、ある特定の属性の表象は、「自分はこの私でいい」と認めたり、認められなかったりする私自身の葛藤の鏡でもありました。

したがって、良くも悪くもセックスワーカーというモチーフを通じた人間(の内面)の表現を考えることは、自分の中身やその空っぽさ加減にも直面させられました。

その思考は、他者や外部との境界線や、個人主義の考え方、他者・自己による表現の自由の問題に繋がっていきます。

講師 要友紀子


私にとって風俗でのお仕事は、臨場感ある最上の“舞台のワークショップ‘”でした。しかもお金ももらえる(仕事としての対価です)。

セックスワーカーでありながらセックスワークのことをテーマに作ることも多い私としても”セックスワーカーの表象”はとても興味深いことです(かといって人より知っているわかっているとも思えない)。

“表象”は作品の意図や流れによって変幻を試せる遊び甲斐がありつつもこわい側面もある大海原。 作品が受け取る人たちの誤解によって私から離れる瞬間が私は大好きです。沢山遊べる時間になれば幸いです。

講師 げいまきまき

日程/会場

5月28日(土) 13:30-16:30  いちょうホール(第2展示室)
5月29日(日) 13:30-16:30  いちょうホール(第2展示室)
※開場、受付は10分前(13:20)からとなります。

いちょうホールHP:https://www.hachiojibunka.or.jp/icho/

参加費/定員

参加費|1 回 1000 円
定員|15 人
※応募者多数の場合は抽選となります。結果は、メールまたはお電話にてお知らせいたします。
※二日間別の内容になるため、通しでの受講をおすすめしますが、一日だけのご参加も可能です。

対象年齢

18歳以上

講師プロフィール

要友紀子(SWASH代表)

セックスワーカーの健康と安全のために活動するグループSWASH代表。アジアのセックスワーカー団体のネットワーク組織APNSW運営委員。

共著に、『セックスワーク・スタディーズ 当事者視点で考える性と労働』(SWASH編、日本評論社、2018年)、『統べるもの/叛くもの――統治とキリスト教の異同をめぐって』(新教出版社編集部編、2019年)、『社会・からだ・私についてフェミニズムと考える本』(井上彼方編著、社会評論社、2020年)、『風俗嬢意識調査126人の職業意識』(要,水島共著、ポット出版、2005年)など。

げいまきまき(女優パフォーマー元セックスワーカー)

セックスワークと演劇をほぼ同時に開始。演劇、ダンス等様々な演出家や企画の下で出演。自身でもパフォーマンスや映像を作成。劇場やギャラリーから路上、国内外色々。セックスワーカーの労働の安全と健康を応援するSWASHのメンバー。大阪にある男性とセックスする男性を主な対象としたセクシュアルヘルスのコミュニティセンターのスタッフ。

中国韓国日本の芸術家やミュージシャンからなるグループ「刷音(SURE INN)」のメンバーとして横浜トリエンナーレや「NO WAR0305」等で作品を出している。ゲリラガールズ研究会のメンバー。趣味は一人で人間や日本語が少ない場所に行くこと。大都会の大通りでの街宣やパレード等でセックスワーカーとしてスピーチすることがまあまあある。

公的なギャラリーにデリヘルを呼ぶことを立案したワークショップに呼ばれたことが炎上したり、セックスワークをテーマにしたパフォーマンス+インスタレーション+トークショーからなる展覧会「have a nice day! sex worker」では、 搬入時に嫌がらせで公然わいせつで通報され、表現するセックスワーカーとしてネタ、もとい受難を体験し続けている。

ファシリテーター プロフィール

©引地信彦

鳥公園主宰
西尾佳織 Kaori NISHIO

1985年東京生まれ。劇作家、演出家。幼少期をマレーシアで過ごす。
東京大学にて寺山修司を、東京藝術大学大学院にて太田省吾を研究。2007年に鳥公園を結成以降、全作品の脚本・演出を担当してきたが、2020年より劇作、主宰業に専念。作品とアーティストと社会がより長いスパンで成熟していけるように、創作の環境そのものからつくり直そうと試行錯誤中。2014年に『カンロ』、2018年に『ヨブ呼んでるよ』、2020年に『終わりにする、一人と一人が丘』で岸田國士戯曲賞にノミネート。近年は、からゆきさんのリサーチや、幼稚園児~大学生との創作にもライフワーク的に取り組んでいる。

申込方法 (ワークショップ-A、B共通)

応募を締め切りました。

下記注意事項を、必ずご確認ください。
ご同意いただける場合、応募フォーム、または、メールにてお申込みください。

注意事項

・広報のため写真撮影、記録映像撮影をします。映りたくない場合は、あらかじめスタッフにお声がけください。また、参加者の方のワークショップの録画・撮影・録音は禁止いたします。
・ワークショップの内容、資料など、講師の許可のないものはすべて外部での公開、転載することはおやめください。
・ワークショップ前後の時間も含む進行を妨げる行為、講師や他の参加者に対する迷惑行為はご遠慮ください。
・手指のアルコール消毒、検温、不織布マスクの着用など、感染対策のご協力をお願いいたします。
※上記のことをお守りいただけない場合、主催者が注意をしても改善されない場合は退席をお願いする場合がございます。

メール

件名を「鳥公園ワークショップ参加希望」とし、本文に

・受講を希望されるワークショップ (A・B・両方)
・参加日程
・お名前(フリガナ)
・お電話番号
・住所
・遅刻、早退(もしあれば)

を明記の上、geishin78@hachiojibunka.or.jp(担当:荻山)までご連絡ください。
数日以内に折り返しご連絡いたします。

応募締切

ワークショップ-A:4月30日(土)→ 5月10日(火)まで延長します。→応募を締め切りました。
ワークショップ-B:5月15日(日)

クレジット

主催:(公財)八王子市学園都市文化ふれあい財団
企画:鳥公園
運営:演劇ネットワークぱちぱち
助成:令和4年度 文化庁文化芸術振興補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)独立行政法人日本芸術文化振興会



お問い合わせ
(公財)八王子市学園都市文化ふれあい財団 芸術文化振興課
geishin78@hachiojibunka.or.jp(担当:荻山)