もっと発信力を磨こう!動画コンテンツの作り方講座

サブマネージャーの伊藤です。

2021年10月20日(水)に、「もっと発信力を磨こう!動画コンテンツの作り方講座」が行われました。

元はと言えば、私が個人的に動画をもっと積極的に作っていきたいなあと思い、友人に色々聞きたいなあというところから始まった企画です。

どうせ聞くなら1人ではなくみんなでシェアしよう、ということで今回のセミナーを開催しました。

講師は映像ディレクターの縄井孝至氏。初めに経歴などの自己紹介が一通り終わったら、早速ワークその1。

ワーク①:あなたが最近面白いと思った動画は何ですか?(シンキングタイム1分→発表)

各々、自分の最近おもしろいと思った動画について考え、発表します。

YouTubeの教養系動画の人もいれば、Twitterで流れてきた映画のティーザー、テレビCM、ショートムービーと、バラバラな意見が飛び出します。

そう、ここで大切なのは面白いと思う動画は人それぞれだということです。

繩井氏によると、趣味・嗜好が人によって違うということは、「バズる」動画は無限にあるそして、業界・媒体によって違うものがバズると言います。

至極当然のことなのですが、私たちはそのことをつい忘れがちだと思います。

既にバズっているコンテンツを見て、「こういうコンテンツは自分たちの目指すものや得意な領域ではないから」と諦めてしまうことはないでしょうか? まずは自分たちの分野でバズることを目指すべきなんですね。

ワーク②その動画を面白いと思った理由は何ですか?(シンキングタイム1分→発表)

引き続きのワーク。ワーク①で選んだ動画の自分なりの魅力を共有します。

これも、人によって何が決め手かが全く違うのが興味深かったです。

説明の分かりやすさだったり、映像美だったり、音楽だったりと、てんでバラバラ。

しかしそのバラバラな感性が重要。それと同時に、自分と同じような境遇の人は自分と似た価値観を持っているのです。これを前提に、「自分以外にそれを面白いと思える人は誰なのか」を考えて発信するのがバズるための秘訣の一つなんですね。

これを突き詰めると「ペルソナ作り」になるのですが、これは後で詳しく取り上げます。

「なぜ」発信するのか

私たちは何かを発信したいと思う時に、その「何か」の内容を考えるところからスタートしがちではないでしょうか。

しかし、縄井氏曰く、そこから考えても誰かに届けるのは難しい。

ではどのように考えるべきかというと、WHY→HOW→WHATの順番で考えてみるべきだと言います。これはゴールデンサークル理論と言われていて、マーケティングでよく使われる考え方です。これが、動画コンテンツの発信においても当てはまるそうです。

図式すると上記のようなイメージです。

人は最終的には感情や直感的感覚で意思決定するので、WHAT(何を)ではなく、WHY(なぜ)が最も重要なのです。したがって、最初にWHYを定めることでコンテンツの方向性が定まり、届けたい人に届くコンテンツへと近づくということなのです。

ワーク③自分が面白いと思った動画は他のどんな人に勧めると良さそうですか?(シンキングタイム1分→発表)

こちらも、参加者から各々意見が出ました。YouTubeの動画なら無料で見られるのでお金がない人、音楽のMVなら音楽が好きな人、食べ物のCMならその商品が欲しそうな人といった具合です。

このワークで大事なことは、想定される視聴者=「ペルソナ」を作ることです。

ペルソナとは
商品開発の際に設定する架空の人格。名前・年齢・性別・趣味・住所などから始め、細部に至る人物像を作りだし、その人格に感情移入することで、ユーザビリティーに優れた製品・商品の開発に結びつける。

(デジタル大辞泉「ペルソナ」の解説より引用)

このペルソナを作ることで、どんな動画を発信するのかという方針ができます。

実際に縄井氏が作ったペルソナの例を見せてもらいましたが、素人目には「そこまで想定するの?!」と思うほど事細かに人物の設定がされていました。

たとえば、年齢や性格を想定するというのは想像がつきますが、名前や生い立ち、家族構成と言ったかなり詳細な内容まで設定されているのです。

漠然とこんな人に届けたいと考えるよりも、「この人に」届けたいと思ってコンテンツを作る方が「刺さる」コンテンツを作ることができるんですね。

したがって、

①ペルソナ作り(視聴者・ターゲットを定める)

②試しにやってみる

③分析(どんな人に受けているのか)

このプロセスの繰り返しで精度を高めていくのが大切です。PDCAサイクル(Plan=計画→Do=実行→Check=評価→Action=改善)を回すのと同義ですね。

つまるところ、常に「自分が伝えたい相手って誰なんだろう?」と考え続けることが重要であり、それが発信力を「磨く」ということなのです。

終わりに

これらの他にも、細々とした質疑応答や、演劇人が動画という媒体ではどこにチャンスがあると考えているか、という縄井氏の意見を聞いたりと充実の2時間でした。

今回は理論が中心でしたが、第2回は実践編でやりたいな、と早くも話が出ています。定員ももう少し増やして色々な人と出会って、それぞれのやりたいことに向かっていくための出発点になればいいな、と思います。

(文責:サブマネージャー・伊藤優花)