演劇ネットワークぱちぱちのミッションは、<八王子から発信する、あなたが演劇とのより良い付き合い方を見つけるための環境作り>です。
そのために、18歳~25歳という社会に飛び出したばかりの世代が、「自分らしい演劇の続け方」を考えたり試したりするための「仲間」「知識」「場所」と出会えるプラットフォームを作りました。劇団とも学校とも違う、演劇を通したゆるやかな繋がりの場です。たくさんの取り組みを行い、それがどうなったのかを発信していきます。
これまでの活動
【常時】ぱちぱちメンバーの募集
ぱちぱちメンバーになるには、無料のコミュニケーションツールに登録するだけ。メンバーになる時点で、 18歳(高校生不可)~ 25歳 であれば誰でもいつでもメンバーになれます。演劇経験、学生・社会人不問です。八王子や近隣の地域だけではなく全国から参加できます。
コミュニケーションツールでは日々さまざまな情報の交換をしています。ユース世代向けのお得な観劇やワークショップの情報や、出演者募集、勉強会の開催など…。興味のあるコンテンツがあれば参加したり、自分で企画を立ち上げて実行することも可能です。
ぱちぱちスポンサーの募集
演劇ネットワークぱちぱちの運営を支援してくださる方を募集しています。
年間で応援する「年間サポーター」とイベント毎に応援する「イベント協賛」の2つの方法でスポンサーになっていただけます。
詳しくはこちらのページにて。
ディレクターメッセージ
中込 遊⾥(なかごめ ゆうり)/演出家/鮭スペアレ代表/⼀般社団法⼈AsoVo代表
1985年東京都日野市生まれ、都立八王子東高校卒業。
日本大学芸術学部演劇学科在籍中に「鮭スペアレ」旗揚げ。
劇作・俳優・演出を経て、2014年より演出に専念。2013年・2014年利賀演劇人コンクール「奨励賞」受賞。2016年~拠点とする立川市を中心に地域の中高生と演劇創作を行う「たちかわシェイクスピアプロジェクト」を主宰。
2019年、2020年「八王子学生演劇祭」総合ディレクターを経て、2021年より「演劇ネットワークぱちぱち」ディレクター。
2022年5月、The International Prize The Naked Theatre by Teresa Pomodoro(Spazio Teatro NO’HMA、イタリア・ミラノ)に『鮭スペアレ版・マクベス』で招聘され、審査員特別賞を受賞。
その場に集う人々の力をどこまでも信じることから作品を編み出すことをモットーとする。
「仲間」「知識」「場所」「金銭」これらはすべて演劇に必要なものです。その一方で、演劇を「続ける」ためには最も必要なものがあります。「切実さ」です。
私自身の話をします。
観劇体験を通して幼少期に演劇を好きになって、部活で演劇を始め、今日まで休まず演劇を作っています。
中学でも高校でも、演劇がとにかく好き!で突っ走ってきました。大学では演劇学科に入り、仲間もできて、知識も(些少ながら…)つきました。
大学を出てから、情熱だけでは演劇を続けられないということを知りました。豊かな知識・経験はもちろんのこと、創作のための予算、生活費を工面すること、チームとの良質なコミュニケーションなど…、あらゆる技術、計画性、そして運も必要です。
足りないものも多くあるけれど、私が演劇を続けられるのは、演劇の力を信じているからだと思います。
演劇は社会の中で生きていくための力を与えます。時に圧力となって支配してくる「社会の正しさ」を揺さぶる力。「人間とはなにか」という答えのない難解な問いを、色々な人と一緒に楽しく思考する場をひらく力。私にとっての演劇は、水や食料と同様、生きるために切実に必要なものだなと思います。
ぱちぱちに集まる若者たちも、それぞれの切実さを抱えています。
立ち上げた当初は10人だったネットワークは、2023年5月時点で70人に届こうとしています。多くのコンテンツが2022年も開催されました。アニュアルレポートでは、その中でも多くの人にひらいた企画を中心に掲載しましたが、すべてのコンテンツ、コミュニケーションが価値あるものだと思っています。ウェブサイト・SNSで詳細に報告しています。
ウェブサイトのデザインを3月に一新しました。「いろいろな考えを持った人が集まり、多種多様な演劇の続け方を試す」という理想を、「異星人が宇宙で出会って演劇を楽しむ」というイメージで表しました。イラストはぱちぱちフレンズ「かるがも団地」の古戸森さんです。ぜひご覧ください。
今年度のぱちぱちの活動の中で特に印象的だったことがありました。
12月にオンラインで開催した「なんとしても来年4月に自作の脚本で初めての演劇公演を打ちたい松井さんを応援しようの会」でのこと。
タイトルのままの企画で、大学1年の松井さんの悩みを年上のメンバー2人が聞き、劇場の予約方法や、人をどう集めるかなどのアドバイスをしました。
いろいろな苦労があった松井さんでしたが、無事に4月に仲間を集めて公演ができたようです。私としてもとても嬉しかったのですが、なにより心が動かされたことがあります。
企画の話をしながら、松井さんが「演劇の話ができるというだけでとても嬉しい」と言ってくれたことです。
演劇をしたい、という切実な気持ちが伝わってきた瞬間でした。
人によって演劇のとらえ方は違います。気軽に趣味程度にという人もいるし、海外公演を目標にする人もいます。
演劇にはいろいろな形がありますが、すべての演劇はひとりではできません。だからこそ楽しい。どんな演劇であろうとも、それが切実に存在するのであれば、必ず人を巻き込む力を持ちます。
演劇ネットワークぱちぱちでは、ユース世代が主役になって、仲間を増やしながら、切実にそれぞれの演劇に向き合っていきます。
2023年7月
過去のディレクターメッセージはこちら
ぱちぱちと一緒に活動する仲間たち
2024年度の協働団体
ぱちぱちを運営している人たち
主催:公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団
運営:一般社団法人AsoVo
2024年度の運営メンバー
- エグゼクティブプロデューサー:米倉楽(公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団)
- プロデューサー:荻山恭規(公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団)/木村愛美(公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団)
- 総合ディレクター:中込遊里(鮭スペアレ/一般社団法人AsoVo)
- ディレクター:松尾曉那(一般社団法人AsoVo)
- 広報チーフ:伊藤優花(一般社団法人AsoVo)
- 広報アドバイザー:河野桃子
- 制作:齊藤舞夕(一般社団法人AsoVo)/植木愛(公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団)/林穂香(公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団)