「多摩ニュータウンヒーロー部」2024年度活動報告

こんにちは!「多摩ニュータウンヒーロー部」の部長、奥山樹生です。

「多摩ニュータウンヒーロー部」とは、八王子、町田、稲城、多摩の四つの街にまたがる「多摩ニュータウン」を拠点に、ご当地ヒーロー「多摩ニュータウンマン」を通して街を盛り上げよう!という企画です。

「多摩ニュータウン」は私の生まれ育った地であり、父が開発に携わった街でもあります。自らのルーツを楽しく学ぶと共に、開発に携わった人たちや住む人たちに、より一層街を愛してもらいたい!という気持ちからこの企画は始まりました。
企画当初、影も形もなかった「多摩ニュータウンマン」(とその仲間達)ですが、命を吹き込まれ今ではショーまで行えるようになりました。これだけでも夢、叶ってます。そして、企画の成長と共に課題も見えてきました。じゃ、一旦2024年度の活動をまとめよう!という事で、この記事は2025年4月現在の奥山樹生による反省とこれからを綴っています。

※年齢は2025年3月時点でのものです。

これまでの活動についてはこちらをご覧ください。

2024年12月21日「多摩ニュータウンマンショーinわーわーフェス2024」

開催場所:八王子市学園都市センター イベントホール

このヒーローショーは、「ぱちぱちのわーわーフェス」のコンテンツの一つとして開催されました。

このヒーローショーの登場人物

(写真左から)

ダメメ(悪役)

サエギロー(悪役)

多摩ニュータウンマン

MC

ぱちぱち星人(3人)

新たなキャラクターとして、悪役サエギローの子分として「ダメメ」というキャラクターを追加しました。イベントホールのような照明と音響の安定した環境でのショーは初めてでしたが、リハーサルも入念に行うことができ、「多摩ニュータウンヒーロー部」史上最も安定したショーを届けることができたと思います。

今回の役者陣

もっちゃん(宮本尚和・20歳)
もりもり(森口夏希・21歳)
すみす(河住幸・21歳)
まおすけ(関口真生・22歳)
いつき(奥山樹生・24歳)
ほーりー(堀慎太郎・26歳)
てらさん(寺原航平・27歳)

ヒーローショーの本番までの流れ

「多摩ニュータウンヒーロー部」におけるヒーローショー本番までの流れは以下の通りです。

①台本が完成する(キャラクターの動きなどは大まかに決めます)

②キャラクターの声を録音する

③稽古(キャラクターの動き、殺陣などはここで確定させます)

④本番

今回、わーわーフェスの開催日時が早く決まっていたので、2024年2月に上演したヒーロー部・初のヒーローショーに比べて、上記の流れを早めに進めることができました。

2024年2月23日に上演したヒーローショーはこちら

創作過程について

今回は、部長の奥山ではなく部員のもっちゃん(宮本尚和・20歳)中心に台本を執筆。新登場の悪役の子分「ダメメ」のキャラクター造形はもっちゃんのアイデアによってかなり肉付けられました。
わーわーフェスの開催日程が早くに決まったこともあり、準備期間に余裕を持って(それでも直前はぎりぎりになってしまう……)取り組めたのはかなり良かったです。しかし、衣裳の準備期間はあまく見積もってしまい、ぎりぎりに完成するといったこともありました。ヒーローのマスクおよび衣裳は耐久性も鑑み、検討していく時間を取る必要があると思いました。

また、稽古の仕方にはかなり悩みました。奥山には改善点(特に身体の扱い)に対する具体的な提案ができず、身体表現やヒーローショーの経験者に助言を求める必要がありました。また、多摩ニュータウンマンショーの「理想のショー」とはなんなのか、奥山のビジョンがまだぼんやりとしていると思います。
急遽、本番直前に「ぱちぱち星人役」としてヒーロー部の部員以外のぱちぱちメンバーにも参加してもらいましたが、みんな普段の演劇経験からか対応力が凄まじく、前日の打ち合わせでほぼ完璧な状態になっていて、素晴らしかったです。

良かったこと

・とにかくショーを行えた!これはデカいです。

・イベントホールの照明、音響を用いた新鮮な環境で本番を行えたこと。普段、演劇公演に参加している人にとってはやり慣れた形だったかもしれません。

・わーわーフェスの開催日時が早くに決まっていたので、早めに準備を進めることができた。

・悪役「サエギロー」に手下の「ダメメ」が仲間入りしたこと。しかも予想以上に「かわいい」と評判がよかったこと。

・わーわーフェスの内容と絡めたショーができたこと。イベントに合わせたショーの形を模索するとても良い機会になりました。ヒーロー部の部員以外のぱちぱちメンバーにも登場してもらったことで、より「ぱちぱちのイベント内でのショー」という印象を強められたのも良かったです。

・ゲーム部分で、観客席にいた「#マジゲキ」参加者の高校生達に率先して盛り上げてもらえたこと。

課題

・稽古の仕方。多摩ニュータウンマンショーの「理想のショー」とはなんなのか。奥山のビジョンをはっきりさせたい。

・ヒーロー部のチームとしての動き方。特に指示系統の周知。誰が誰に発信して、進めていくのか曖昧な状態だったと思います。結果的に、いつものメンバーに作業が偏る印象がありました。また、フェスの変更点にショーや展示の内容を合わせる必要があったので、具体的な作業が少々後手に回ってしまったところもありました。

・「ゲームコーナー」のあり方。「ゲーム」以外でも観客を巻き込めるやり方がないか探していきたい。

2025年3月23日「オクトーレマスク&多摩ニュータウンマンヒーローショー2025」

開催場所:八王子オクトーレ 1階

このヒーローショーは「八王子ふれあいこどもまつり」のコンテンツの一つとして開催されました。

このヒーローショーの登場人物

(写真左から)

多摩ニュータウンマン

サエギロー(悪役)

オクトーレマスク

MC

今年はオクトーレマスクの衣裳はよりカラフルに進化!マントも新しくなり、ベルトが追加されたことでヒーローらしさがパワーアップ!ゲームはよりシンプルで、楽しい動きに!殺陣の達人とダンスの達人の参加で、殺陣の格好良さ&ダンスの華やかさもアップ!ビジュアルのクオリティを全体的に上げられたと思います。

今回の役者陣

もっちゃん(宮本尚和・20歳)
もりもり(森口夏希・21歳)
まゆたそ(齊藤舞夕・25歳)
てらさん(寺原航平・27歳)

創作過程について

台本完成→録音→稽古→本番の流れは守りつつも、準備期間が短めだったこともありますが(立ち稽古開始は3月に入ってからでした)準備期間に余裕を持つべきだと改めて感じました。
今回は、いつもMCや制作などなんでも頼っていたメンバー・すみす(河住幸・21歳)が大学が忙しいためお休みすることになりました。そのため、今回からぱちぱちディレクターチームのまゆたそさん(齊藤舞夕・25歳)に協力してもらい、その面のフォローをだいぶだいぶしてもらいました。

衣裳関係はもりもり(森口夏希・21歳)がだいぶだいぶ頑張ってくれました。特に、オクトーレマスクの衣裳は新調するにあたり、今まで通りジャージにするか、作業着に変えるか悩みましたが、最終的には作業着になり、もりもりが胸元にカラフルな布を縫い付けてくれました。

前回のオクトーレマスクの衣裳。青いジャージに手書きのゼッケンでした。
今回のオクトーレマスクの衣裳。青いつなぎにカラフルなベルト、布がたくさん付きました。


 一番の創作過程の変化は、殺陣の達人、ムーブメント(ダンス含む)の達人が稽古に加わったことです。殺陣の指導に、naoさんというプロスーツアクターの方に入ってもらったことで、ヒーローたちを格好良く見せる方法を具体的に取り入れることができました。加えて、ムーブメントを見てもらう、ダンスの振り付けを考えてもらうということで、ぱちぱちメンバーのあゆみ(田坂歩・25歳)に協力してもらいました。あゆみの協力によって、身体面の演出がより具体的な言葉で共有されるようになり、それによって稽古場の全員が共通の理解を持ち、再現性のある動きを生むことができました。本番では、回をこなすごとにMCに演出が加わったり、演者の技術も上がっていきました。

(写真左から)奥山、てらさん、あゆみ
(写真左から)もりもり、もっちゃん、あゆみ、奥山、てらさん
(写真左から)奥山、てらさん、あゆみ

良かったこと

・稽古期間が短いながらも形になったこと。とにかくショーが開催できたこと。

・子供達は喜んでくれていたこと。思いのほかヒーローへの声援も多く、ゲームにも手足と声で積極的に参加してくれていました。ヒーローショー終了後の写真撮影タイムでは、ショーを観ていない子供たちも近寄ってきてくれるなど、たくさんの方が写真撮影をしてくれて嬉しかったです。

・ムーブメントの達人(あゆみ)、殺陣の達人(naoさん)が参加してくれたことで、「なんとなくこういう感じ」ではなく、「こうしたらこうなる」と改善点をみんなで具体的に共有し、練習の質を上げることができたこと。部員からも「稽古してる感じがある」と好評。それぞれの動きにも再現性が生まれ、互いに動きのフィードバックをしやすくなりました。

・練習通りに行かない場面も多くありましたが、「なんとかカバーしよう」という出演者たちの対応力で乗り越えることができた。中でもMCのまゆたそさんは、録音ではなく生の声だったこともあり、当日気づいた改善点への対応や、急なトラブルへのフォローを担い、特に殺陣のシーンでは、観客に状況を伝え、場の空気をひとつにまとめる工夫をしてくれました。

課題

・準備期間が短く、もう少し早くに動き始めるべきだった。12月の「わーわーフェス」から3月のショーまで期間が短かったゆえの状況ではありましたが、短い期間に立て続けにショーを行う場合は、まとめてどう進めるか決めるべきだったかもしれません。年越しを挟む場合は尚のこと注意です。

・特定の人に作業が偏らないようにしたい。新たに協力してくださってるまゆたそさんにだいぶ頼る事が多く、助かりました。しかし、負担が偏ってしまった印象です。ヒーローショーの公演を重ね、必要な仕事が把握出来てきたところも多いので、適切なやり方を見つけたいです。

・広報の仕方が難しい。ターゲットをもっと具体的に意識して、適切なアプローチを目指したいです。

・観客の誘導の難しさ。ルール(道を塞がない等)も守りつつ、興味を持ってくれた客を逃さない適切なやり方とは何かを考えたいです。

・「多摩ニュータウンヒーロー部」内での音響担当が不在。音響の五十部さんにも頼りつつ、ヒーロー部の内で、他にも音響のできる人がいるべきだと思います。安定を保ちつつ、臨機応変に対応できるようになりたいです。五十部さんの対応力に頼り切るような面もあり、反省しています。

2025年度に向けて

正直、企画スタート直後は「何が何でもこの街にご当地ヒーローを生み出す!」というエネルギーで突っ走りました。そして、集団でしかできないことをやり遂げ、企画は前進。みんなの力で当初の想像を遥かに超える、ひょうきんでユカイなヒーロー(達)が誕生しました。ではこれから、多摩ニュータウンマンはどう活躍できるのか。正直、一言で表すのは難しいです。ただ、少しでも多くの多摩ニュータウンの住人に「こんなの(いい意味で)がいるんだ!この街は愉快なもんだ」と思って欲しい。欲を言えば、クスクス笑いくらいのちょいウケが欲しい。(大人ウケと子供ウケはTPOで吟味、必須!)
だからこれからは具体的な行動として、今までのショーに比べて小規模&省コストでフットワーク軽くできることもやっていきたいです。お祭りの中の5分くらいの出番で踊るとか、チラシを配るとか。「なんかいるな」くらいでも存在を知ってもらえる取り組みをしたいです。

3月に行ったヒーローショーでは、たくさんの初めましての子供達(と大人達)が写真を撮ってくれました。正直そこまで撮影してくれるとは思っておらず、今までの活動の中で最も嬉しい出来事でした。誰かの人生に「多摩ニュータウンマン」もしくは「多摩ニュータウン」(書くと長いのがとても弱点で魅力)という言葉が写真付きで刻まれた。その興奮が原動力となっています。

そして、ヒーロー部に協力してくれるみんなの負担をとにかく、ちょうどよくしたい!素晴らしい仲間達と少しでもこの企画を続けるために、楽しいとこはもっと楽しく、ちょっと楽しくないとこは楽しくすることを諦めずにいたいです。

(奧山樹生)

「八王子芸術祭」でご当地ヒーローが活躍⁈

2025年、多摩ニュータウンヒーロー部が、「八王子芸術祭」でなにか楽しいことをする予定!

八王子芸術祭のウェブサイトはこちら 

詳細決定したらぱちぱちウェブサイトやSNSでもお知らせします。お楽しみに~!