「なぜ」を見つける演劇合宿、開催!
こんにちは!ぱちぱちプロデュースチームのまゆたそ(齊藤舞夕・25歳)です。2024年7月27日から7月28日まで、第2回「ぱちぱちのわくわく合宿」が大学セミナーハウスにて開催されました!

「ぱちぱちのわくわく合宿」とは?
普段は別々に活動しているぱちぱちメンバーが一同に集まり、合宿を通してぎゅぎゅっと濃密なコミュニケーションを取ろう!という2日間です。
ぱちぱちで合宿を行うのは今回で2回目!前回は『むかしむかし、あるお家に』のクリエイションを中心に、当時進んでいた企画のブラッシュアップやそれぞれのやり方で演劇と向き合い、メンバー仲を深める2日間でした。(第1回目の合宿のレポートはこちら)
今回の合宿のゴールはずばり
「なぜ」を見つけて言葉にしよう
です。
今回の合宿には18人のぱちぱちメンバーが参加しました。運営チームや講師の皆さんを合わせると28人!なんだかこれだけでわくわくしてきますね。
ちなみに合宿というネーミングは付いていますが、今回は日帰り参加もOK!
宿泊する人、途中から来る人、途中で帰る人、それぞれの関わり方があり、とっても自由な合宿でした。
※記載している年齢は2024年7月当時のものです。
大盛り上がり!ぱちぱちサイファー



まず最初は自己紹介タイム!
今回の合宿参加者の中には、ぱちぱちに参加して間もないメンバーや、初めてぱちぱちのイベントに参加するというメンバーもいました。というわけで、自己紹介として、ぱちぱちで今参加している企画や、ぱちぱち外での演劇活動、「自分はこういう人間です」と1人ずつ順番に話してもらいました。
運営サイドの私でも初対面のメンバーがいたので、ちょっとドキドキしました〜。
……自己紹介も終わったところで、早速「ぱちぱちサイファー」がスタート!!



「ぱちぱちサイファー」はぱちぱちメンバーのおりょうさん(永高涼・22歳)が発案した企画です。「サイファー」とはアラビア語で0(ゼロ)のこと。0のように輪になって、みんなでリズムにのって即興でラップをするのですが…
かなり盛り上がりました。
発案者のおりょうさんの詳しいプロフィールはこちら
おりょうさんのおかげでとっても楽しくなったところで、いよいよ本題です。
「なぜ、あなたがそれをやりたいのか」



現在、演劇ネットワークぱちぱちには様々なコンテンツと呼ばれる企画が存在しています。劇場にお客さんを呼ぶような大きな企画から、オンラインで行われる小さな企画まで規模は様々ですが、そのほとんどは『こんなことをやってみたい』というぱちぱちメンバーひとりひとりの思いから生まれています。ひとりの『やりたい』という思いが、やがて周囲のメンバーの共感や賛同を得て何かしらの形になっていくのです。
今回の合宿の目的のひとつは、そんな各企画の代表者である「ディレクター」たちが、他のぱちぱちメンバーの力を借りながら、自身のコンテンツをより良く・深めてもらうことでした。
でもどうすればそんなことができるのか??
そこで大切なのが「なぜ」を見つけて言葉にすることです。
人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされる。「なぜ」を上手く使うと人を巻き込める。自分が信じていることを語れば、それを信じてくれる人たちを惹きつける。
「なぜ」その企画を行うのか。答えは自分の中にしかありません。誰かに説明するためのごまかしではなく、自分の中の「なぜ」と向き合い、「なぜ」が定まっていると迷わずに進むことができるというわけです。
今回の合宿では、「もっと自身の企画を深めたい!」と集まった5人のディレクターたちが、他のメンバーたちに自分たちの企画をプレゼンし、それを聞いたメンバーがそれぞれ興味を持った企画のディレクターの元に集まり、一緒に企画を深め合う、という時間を設けました。
中には、企画内で生まれた明確な課題をぱちぱちメンバーと共に解決しようとする場面も!大勢が集まる合宿ならではの出来事ですね。



#マジゲキ (ディレクター:若尾颯太・24歳)
昨年度「高校生とプロの演劇人が一緒に本気で演劇をつくる11日間」として始まった『#マジゲキ』が、今年は「まじめに演劇を考える場」として再始動。普段ぱちぱちで「若尾稽古会」を行っている若尾くんが、ディレクターになりました。
若尾稽古会とは
「一旦どんな感触か聞きたいから、自分が書いた戯曲をみんなで読んでみたい」「ここで疑似演出をしてみたい」など、
メンバーが「やってみたいこと」を持ち寄って行われるプレ稽古場。
去年のマジゲキは「高校生をサポートするぱちぱちメンバー」という構図でしたが、今年は「お互いがやりたいからやってみる」という若尾稽古会と同じ構図に変更。ぱちぱちメンバーがやりたいことを高校生を巻き込んで行うという形になったことで、ぱちぱちのメンバーがより能動的に関われる企画となりました。
2024年5月のゴールデンウィークに行われた『#マジゲキ』のワークショップの詳細はこちらをご覧ください。

わーわーフェス (ディレクター:會田梨乃・23歳)
2024年12月開催のぱちぱちのコンテンツ見本市(※合宿が行われた7月の時点では準備の真っ只中でした!)。今年で5回目となるぱちぱちのオープンイベントです。
ディレクターの梨乃は『八王子の人たちの中で演劇に興味を持ってくれる人を増やしたい。もっと簡単に、身近にできるよと伝えたい』と、明確な目標を語っていました。
メンバーへの相談:わーわーフェスを一緒に作りたい人、誰かいませんか?

月刊アフタートーク (ディレクター:寺原航平・26歳)
演劇ネットワークぱちぱち発足当時(初回の収録は2021年!)から、形を変えながらも「演劇」について語り続けてきたフリートーク企画『月刊アフタートーク』。
現在はお話を聞いてみたい人をゲストに呼んで、月に一度、X(旧Twitter)のスペースで配信を行っています。
『今年度から体制がしっかりして、演劇観を言語化するという側面が大きくなっている。より自分のなかの演劇観がクリアになっていくだろう』と語ったディレクターの寺さん。最初は若者が演劇界に一石を投じるという企画だったが、企画を初めた当初とは形が変わってきているといいます。
メンバーへの相談:企画の目的が分からなくなってる。どうしたらいい?

多摩ニュータウンヒーロー部 (ディレクター:奥山樹生・24歳)
八王子、町田、稲城、多摩にまたがる「多摩ニュータウン」。多摩ニュータウンに沢山ある「橋」のように、人々を繋ぐ掛け橋となるべく誕生したご当地ヒーロー「多摩ニュータウンマン」を中心に、ヒーローショーを制作している『多摩ニュータウンヒーロー部』。
ディレクターのいつきは『多摩ニュータウンを楽しい場所にしたい。多摩ニュータウンを知ることによって自分の人生を知っていく。父親が多摩ニュータウンの開発に携わったので、「俺の仕事も悪くなかったな」と思ってもらいたいという個人的な思いもある』と語っていました。


メンバーへの相談:ヒーローショーで踊るダンスと劇中で行うゲームの内容、どうしよう?



多摩ニュータウンヒーロー部はなんと実際にヒーローショーを上演!ぱちぱちメンバーの力を借りて、劇中でやるダンスとゲームを考えてほしい!ということで2つのグループに分かれて考えた後、最初から最後までみんなでヒーローショーを作り上げました!こちらも大変盛り上がりました。
日野市平和事業 紙芝居 (ディレクター:堀慎太郎・25歳)
8月4日に行われる日野市平和事業で紙芝居を上演するというこの企画。本番を目の前にしての相談はずばり、
メンバーへの相談:紙芝居の演技のフィードバックをもらいたい!
メンバーのほーりー(堀慎太郎)ともりもり(森口夏希)が紙芝居『祭の晩』『ちっちゃいこえ』をぱちぱちメンバーの前でそれぞれ発表しました。
観ていたメンバーからは『変に本から感情を抜き出しすぎると、本との感情の差がでてくる』『舞台作品を見ているようだったが、なぜ紙芝居をやるのか』『大きな声をやみくもに出すのではなく、小さい声をぽっと出すことで聞けることがある』
……などなどユニークな感想や意見が沢山飛び出し、当事者ではない私でもとても参考になるフィードバックでした。
それから、大勢で紙芝居を見るという体験が新鮮でとても面白かったです。


合宿だからこそ、話せること
合宿といえば、ご飯!というわけで、もちろんご飯は食堂でみんなで一緒に頂きました!セミナーハウスのご飯、美味しかったです。
他にも、それぞれのワークの合間にお菓子を食べたり、脇で雑談したり、合宿ならではの風景があちこちで見られました。



合宿を終えてみての感想
Q.今回の合宿はあなたにとってどんなものでしたか?
※年齢は2024年7月当時のものです。
浜穂友乃(18歳)
ほとんどの方々と関わったことがなかったのと、企画がいったいどういうものか言葉でしかよくわかっていなかったので、疑似体験して楽しさと魅力をしれました。紙芝居は特に印象的でした。どれも自分が今後創作活動を行う上で、確実にいい学びがありました。ほんとにありがとうございました。
大橋里乃(19歳)
お芝居のコミュニティが広がった場所!
森口夏希(21歳)
今まで参加していない企画に対しては全部順調そうに見えてた。でも実はそうでもなくて、合宿で悩み相談に乗る事でその企画がもっと好きになったし興味を持った。
若尾颯太(24歳)
言語化するというテーマで取り組みました。 自分の企画とはどんなものなのか、何を考えているのか、どんなコメントをするのがいいのか、頭の中で完結させるのはではなく、それを外へ言語化したいと思っていました。 自分1人で終わらせない、共有するということを意識して向き合えたかなと思います。
岡田隆成(24歳)
さまざまな企画がありましたが、個人的にはシアターゲームのファシリテーターとしての実りがあった合宿でした。 初めてのシアターゲームのファシリテーターをしました。参加する側ではなく自分がファシリテーションする側に立つのはドキドキしました。ファシリテーターとして未熟な面があって、参加者へ目をやって意見交換をする時間が作れなかったのは反省点だと感じています。
寺原航平(26歳)
月刊アフタートーク以外の方とあまり会わないので、しばらく会っていなかった方と会えてよかったです。 また、個人的なところになってしまいますが、「企画の「なぜ」を見つけて言葉にしよう」で話を聞いていただくことで、演劇のどんなところが好きだったかを思い出すことができました。
参加してよかったです。企画してくださってありがとうございました。運営お疲れ様でした!
匿名希望さん
演劇に触れた濃厚な二日間で、貴重な経験になりました。1日目にはぱちぱち内でどのような企画が進んでいるのか、理解し、メンバーで長い時間、交流できたのが嬉しかったです。2日目はタイムスケジュールが細かく決まっていたため、体力は持っていかれましたが、高校生たちと全力で演劇に取り組めて満足感が大きかったです。演劇を入り口に人が集まって、交流をする場は無くしてはいけないし、合宿で過ごした時間にはぱちぱちらしさが詰まっていると思いました。
最後に
私(まゆたそ)が運営としてぱちぱちに関わるようになってから2年以上経ちますが、同じコンテンツに携わらない限り、ぱちぱちメンバーと深く関わる機会というのは意外とありません。また、よく関わっているメンバーでも、演劇についての話は良くするけれど、何を好み、普段どんなことを考えているのかといったパーソナルな部分はよく知らなかったりします。それらを知らなくても「演劇」というキーワードだけで沢山の人と繋がれるのがぱちぱちの良さではありますが、お互いのことを知ることでより深く信頼し合えて、足りないところを補い合えたりもして、面白いものってそうやって出来ていくよなと今回の合宿を通して改めて感じました。
目の前のことに追われているとどうしてもそこに時間がとれなかったり、場が作れなかったりするので、今回「安全でまとまった時間」を作れたことは私にとっても、ぱちぱちメンバーにとっても、とても良かったなと思いました!!

2日目のレポートはこちら
こうして大盛り上がりの合宿1日目が終了しました。ですがまだまだ合宿は続きます。ぱちぱち合宿2日目のレポートはメンバーのりっちゃん(大橋里乃ちゃん)が書いてくれました!こちらも是非ご覧ください♪
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